デリケートゾーンのしこり【痛み・痒み・腫れ】症状別に徹底解説

デリケートゾーンのしこりと言っても、痛みや腫れ、かゆみなど様々な症状を併発することがあります。そして、その症状によって考えられる「しこり」の種類も異なります。陰部のしこりを症状別に紹介します。また、対策法や再発予防も紹介します。

デリケートゾーンのしこりと言っても、病気の種類もそれぞれ異なります。痛みの有無、かゆみや腫れなど、症状も千差万別です。できものがある時は早めに病院へ行った方が良いですが、仕事の都合などで行けない時もあると思います。 そんな時は「何の病気だろう」と不安になる人もいるでしょう。症状の原因がわからないとスッキリしないですよね。そんな人のために、デリケートゾーンのしこりの種類を徹底的に調べました。 調べていて医学的な内容のため少し難しかったです。皆さんにはわかりやすくお伝えしたいので、それぞれ原因の下におもな症状を箇条書きしています。(痛い、腫れるなど) 必ずこの症状が起こるとも限りませんが、病院へ行く前に少しでも安心して過ごせるよう 1つの参考にしてみてくださいね。

1.痛みのある陰部のしこりは何か?押すと痛い時や血が出る時の原因

デリケートゾーンのできものが痛い時には、様々な原因が考えられます。とくに「粉瘤」と「バルトリン腺膿瘍」で来院する患者さんが多いです。

1-1.痛いしこりの原因1:粉瘤(アテローム)

・痛み ・黒っぽい ・悪化すると赤く腫れる(膿む) 粉瘤(アテローム)は、「脂肪のかたまり」と言われることもありますが、実際は脂肪ではありません。皮膚の下に袋のようなものができ、この袋の中に汚れがたまって出来るできものです。汚れというのは、本当は剥がれおちるはずの垢や皮脂などを言います。 粉瘤の特徴は、「黒い点」と「しこり」です。汚れができものの表面に黒い点ができ、目でハッキリ確認がとれます。黒い点があれば粉瘤の可能性は高いでしょう。 良性腫瘍ですが、悪化すると化膿して赤く腫れる場合があります。

1-2.痛いしこりの原因2:バルトリン腺膿瘍

・痛み ・赤み ・腫れ バルトリン腺は、性的に興奮した時に分泌液を出す部分です。この腺が詰まると分泌物がたまって、炎症が起こります。そして赤みや腫れ、痛みが生じます。 抗生剤を飲めば治りやすいですが、切除して膿を出す時もあります。何度もできものが出来る、しこりが大きい時も手術する場合があります。

1-3.痛いしこりの原因3:毛嚢炎(毛嚢炎)

・軽い痛み ・赤み ・ブツブツ 毛根を包んでいる毛包に、ブドウ球菌が感染して起こる病気です。赤くブツブツしているのが特徴です。化膿することもあります。 傷から感染するだけでなく、運動や生理によるムレや、菌の増殖でも起こりやすいです。かゆみはほぼなく、軽い痛みを伴います。 毛嚢炎は、自然に治ることもありますが、悪化すると化膿や出血を伴います。症状がひどい場合は病院の受診をするようにしてください。早めの治療が大切です。

1-4.痛いしこりの原因4:性器ヘルペス症

・激しい痛み ・かゆみ ・水泡のようなしこり 性行為で感染する確率が高く、ヘルペスウイルスが性器にうつって起こります。感染して約1週間以内に、強い痛みやかゆみを伴うので要注意です。始めのうちは無痛の場合もあります。 痛みが強すぎて歩けないこともあり、この場合は入院治療となります。デリケートゾーンに水泡のようなしこりが出来ます。 ヘルペスに感染すると神経節に残るため、疲れている時や生理中に再発する可能性もあります。ただし再発時の症状は軽いです。感染時は抗ウイルス剤や注射、軟膏などで治療しますが、再発時は軟膏だけですむことも多いです。

1-5.痛いしこりの原因5:外陰がん

・痛み ・かゆみ ・不正出血 初期症状は痛いだけでなく、長引くかゆみや炎症が特徴です。悪化するとしこりに気づきやすいです。生理と関係なく不正出血がある時や、おりものに血が混ざる時もあります。 直接的な原因はハッキリしていません。閉経した後に起こりやすくヒトパピローマウイルスの感染などが考えられています。婦人科系のがんでも、発症の確率は低いです。 進行具合によって治療法も変わります。気になる時は、すぐに婦人科で診てもらうようにしてください。

1-6.痛いしこりの原因6:押すと痛い陰部のしこりはどうすればいいの?

普通にしていればほぼ症状がないけど、押したら痛い時も早めに受診してください。どんな病気も早期発見に越したことはありません。症状が軽いうちなら、治りも早くなりやすいです。

2.デリケートゾーンのしこりが痛くないなら大丈夫なの?

痛くないとそこまで深刻に考えない人も多いのではないでしょうか?とくに痛みが無い時でも、悪化すると痛みが出て治りが悪くなる可能性があります。 無痛のしこりがある時は、どうすればいいのか見て行きましょう。

2-1.痛くないしこりの原因1:尖圭(せんけい)コンジローマ

・痛みやかゆみが無い ・とがったイボ ヒトパピローマウイルスの感染によりできる性感染症の1つです。とがったイボ状のできものが出来るのが特徴で、しこり自体は無症状です。 しかし膣内おできが出来るので、分泌物がうまく排泄されず菌が増えやすくなります。そのため別の感染症を引き起こす可能性もあります。手術やレーザーのほか外用薬での治療可能ですが、再発する恐れもあるので要注意です。

2-2.痛くないしこりの原因2:粉瘤(アテローム)

粉瘤は痛い時と痛くない時があります。下着の中がムレていると細菌が増えて、炎症に繋がってしまいます。最初は無痛でも、痛みや化膿を伴うので、なるべく通気性の良い状態を保ちましょう。

2-3.痛くないしこりの原因3:バルトリン腺腫

感染がなければ基本的に痛みはありませんが、感染すると激痛が走ります。治りも悪くなってしまうので早めに受診して下さい。

2-4.痛くないしこりの原因4:黒子(ほくろ)

良性の黒子でもなかには見た目を気にして、黒子の手術を受ける人もいます。

3.脂肪のかたまりがある陰部のしこりは何なの?

脂肪が原因でできものが出来る場合もあります。

3-1.脂肪の塊のあるしこりの原因1:脂肪腫

・柔らかい ・痛みやかゆみが無い 脂肪腫とはデリケートゾーンによくできる良性腫瘍です。柔らかく痛みやかゆみもありません。皮下脂肪の多い部分にでき、汗腺や皮脂腺がつまって起こりやすくなります。40代~50代の肥満の女性に多くできやすいですが、誰でも起こる可能性があります。 自然に消えやすいためほぼ経過観察となりますが、手術やレーザーで除去する人もいます。

3-2.脂肪の塊のあるしこりの原因2:外陰潰瘍(かいよう)

・かゆみ ・腫れ ヘルペスなどにより小豆粒~大豆粒くらいおできが出来ることがあります。急性なら初期はかゆみと腫れだけで、痛みはほぼありません。悪化すると強く痛みます。

4.陰部のしこりにかゆみがある時に考えられる原因

先程もご紹介した「外陰潰瘍」、「尖圭コンジローマ」、「外陰がん」もかゆみを伴いやすいです。その他にも痒くなるしこりはあるので、それぞれ原因を見て行きましょう。

4-1.かゆみのあるしこりの原因1:外陰ジストロフィー

・かゆみ ・色が抜ける 主に50代以上の閉経後の女性に多いのが特徴です。陰部や太ももが部分的に白く色抜けします。大陰唇に左右対称にしこりができ、かゆみやまれに疼痛などを伴うこともあります。 外陰がんと同様に、早めに病院へ行くようにしてください。軽い場合は切除だけで済みますが、悪化するとレーザーや副腎皮質ホルモンなどで治療します。2ヶ月弱で治り再発頻度も低い病気です。

4-2.かゆみのあるしこりの原因2:外陰パジェット病

・かゆみ ・痛み ・ほてり こちらも閉経後の女性や臓器がんを患っている人に多く、かゆみや痛みが長引くのが特徴です。色が変わる、ほてるなどの症状が起こる場合もあります。組織を切り取り検査します。 患部が赤く腫れ、しこりのように見えるため、目でみてハッキリと確認しやすいです。潰瘍などがあれば、がんも併発している可能性もあります。 パジェット病が疑わしい時も早めに検査するようにしましょう。

5.腫れの症状のある陰部のしこり

腫れを伴う病気は多く、先に紹介した「バルトリン腺膿瘍」、「粉瘤」、「外陰潰瘍」、「毛嚢炎」も該当します。その他にも腫れの症状がある病気を見て行きましょう。

5-1.腫れているしこりの原因:トリコモナス膣炎

・膣内の腫れ ・黄色っぽいおりもの ・におい おりものが黄色膿様になったり、量が多くなったりします。膣内のおりものは泡沫状になっているため、異変に気づきやすいです。他にもデリケートゾーンの臭いが強くなります。 進行すると膣内が炎症してイチゴのように分厚くなります。点状出血も伴うと、ホテリやかゆみを自覚するようになります。膣以外にも、尿道や膀胱に感染すると頻尿や排尿痛も起こるので要注意です。 しかし膣内にトリコモナスがいても4人に1人が無症状とされています。

6.デリケートゾーンのしこりに膿がある時に考えられるのは何?

「毛嚢炎」、「アテローム」、「尖圭コンジローマ」も化膿する恐れがあります。 悪化してできものが破裂して膿などが出るため、おりものシートや生理用ナプキンを使うようにしましょう。そうすれば下着を汚す心配もいりません。 そして陰部を清潔にするために、おりものシートなどはこまめに取り換えるようにしましょう。シートが汚れていなくて、長時間つけっぱなしにしていると、雑菌が繁殖しやすくなります。 Vラインに出来た場合は、柔らかいガーゼをあててテープで固定してください。ふわっと覆うと圧迫刺激も少なく済みます。ガーゼもまめに交換してくださいね。

7.色でチェックすることは出来るの?陰部のしこりが黒いまたは白い時

できものの色で何のしこりか判断する方法もあります。黒色と白色、それぞれ色別に見て行きましょう。

7-1.黒いデリケートゾーンのしこりの種類

「粉瘤(アテローム)」や「外陰がん」は黒く見えることがあります。その他にも「基底細胞癌」や「老人性疣贅(ゆうぜい)」も黒っぽい色をしています。

基底細胞癌

・黒い(血豆のよう) ・徐々に肥大する 「癌」と病名にあるように悪性腫瘍の1つです。黒いまたは血豆のようなしこりが、数年かけて少しずつ肥大します。ホクロとよく似ていますが、進行すると大きくなり真ん中がへこむのが特徴です。

老人性疣贅(ゆうぜい)

・黒い(茶褐色) 「老人性イボ」と呼ばれることもあります。皮膚の老化によって、黒色または茶褐色のできものが出来ます。お年寄りに多く見られますが、若者でも起こることがあります。良性腫瘍なので取らなくても良いですが、見た目を気にして切除する人も多いです。

7-2.白いデリケートゾーンのしこりはニキビかもしれない!?

・白っぽい ・におい 白いしこりは乾燥による白ニキビの可能性があります。ニキビと言っても顔のニキビとは少し違います。顔に出来た時は放っておいても治りますよね。 しかしデリケートゾーンの場合は、においの原因にも繋がるので要注意です。陰部が清潔でなかったり、乾燥していたりすると起こりやすいです。専用のクリームで治す方法もあります。

8.デリケートゾーンのしこりがかたい時は化膿性汗腺炎かもしれない!?

・かたい ・痛い ・化膿 柔らかい時は「脂肪腫」の可能性がありますが、触ってみてかたい時は「化膿性汗腺炎」が考えられます。汗腺がつまって起こるできものです。痛みも起こしやすくなります。 とくにデリケートゾーンは汗腺が多く、摩擦刺激にも弱い部分です。ゆったりとした下着を着る、清潔にしておくことが大切です。このしこりは放置すると、赤みや膿なども伴う恐れがあります。膿を出せば楽になりますが、再発頻度も高いので気を付けてください。 炎症どめの薬や、外科的手術で膿を取り出して治療します。しこり自体を切除する方法もあります。症状が悪化すると、治療時の痛みも強くなりやすいため、早めの受診をオススメします。

9.どうすれば陰部のしこりは再発を防げるの?

デリケートゾーンのできものには、色々な種類があるとわかってもらえたと思います。予防できない病気もあるけれど、普段から出来る予防法もあります。それは細菌やウイルス感染を防ぐことです。 そのためにも、デリケートゾーンを清潔にするようにしましょう。生理ナプキンやおりものシートをこまめにかえる、性交渉の後はシャワーで洗うなどがあります。トイレのビデでキレイにする方法も良いですが、膣内の洗い過ぎは自浄作用を弱めるので、適度に使用してください。 ⇒自浄作用の詳しい内容はこちらの「膣の自浄作用とは何?デリケートゾーンのにおいやかゆみの原因」のページにまとめましたのでお読み下さい。 性交の最初から最後までコンドームを使用し、不特定多数の人と関係をもたないことも大切です。もしどちらかが感染している場合は、うつる可能性が高いので2人とも検査と治療を受けるようにしてください。

10.陰部のしこりを発見した時は早めの婦人科受診が大切

デリケートゾーンにしこりができた時は、婦人科や皮膚科、形成外科でも診てもらえます。なかでも女性の病気専門の婦人科を受診すると良いでしょう。 陰部のお悩みで病院へ行くのは少し恥ずかしいかもしれませんが、悪化させないように放置だけはしないでください。 女性医師のいる医院なら通いやすいです。事前に病院のサイトをチェックしたり、電話で症状を相談したりして、自分にあったところを見つけるようにしてくださいね。